一般社団法人 癌活性消滅療法学会
理事長 石井 宏則
このたび、皆様のご支持を賜り、本学会理事長の重責を担わせて頂くこととなりました。
がん活性消滅療法は、名誉理事長である前田華郎先生が2000年頃から米国ベイラー医科大学との基礎研究のなかで行ってこられた試行錯誤の繰り返しと、その後の地道な臨床経験の成果が現在の治療の礎になっています。そして、当学会は、2014年に前田先生の崇高な信念を胸に、その医に対する姿勢に敬愛した医師達が集まり設立され、当初は全国3か所だった認定施設も13ヵ所になりました。
設立時のメンバーであった 故 惠志泰成氏は以下のような言葉を残されています。
「仮説設定と観察、試行錯誤を繰り返してその体系を築いてきた三大伝統医学、すなわちアーユルヴェーダ、中医学、ユナニ医学は、効くという事実のみを頼りに長い長い歩みを保ってきた。そして1980年代からアメリカを中心に、現代西洋医学的なアプローチで、それらの効果や作用の確認が少しずつ進められ、1998年にアメリカ国立衛生研究所(NIH)に国立補完代替医療センター(NCCAM)ができて以降、三大伝統医学はその科学的地位を高めてきた。この事実は、現代西洋医学的なアプローチで生まれたわけではない医療を検証し、その価値を認知するレベルまで人類が到達しつつあることを物語っている」と。
世界を見渡せば多種多様な治療があり、上記の三大伝統医学を含めて、治し方、治り方は様々な方法があります。私が研修期間に前田先生のクリニックに伺うたび、これまで自らが行ってきた既存の治療では起こりえないような治癒された方々に数多くお会いし、非常に驚いた事を今でも覚えています。そして、現在、この療法が、副作用も後遺症もなく、患者さんに生きる希望を与える医学を担っている事を何よりも誇り思い、治癒され経過観察に来られる患者さんの笑顔が日々の診療の支えになっています。誕生してから二十数年の医学ではあるものの、その実績は年々積み重ねられ、前田先生がよく口にされている「がんは取るに足らない病気であるという世にできる」という言葉が現実的になりつつあります。前田先生の意志を受け継ぎ、仲間と共に患者様のために精進してまいります。